今一番面白い漫画!【龍と苺】その魅力とは?

 今連載されてる漫画の中でトップクラスで面白い作品こと龍と苺。

 

 

これを読んだことない人に説明すると、

天才棋士の女子中学生が男社会の将棋界に殴り込み

圧倒的才能で相手棋士を薙ぎ倒していく

(この説明だと龍と苺の魅力の1%も説明出来ていませんが)

これが滅茶苦茶面白い

 僕は昔の人間なので、少年漫画といえば主人公が努力し這い上がるストーリーが面白いものだとずっと思っていました。でも龍と苺の主人公苺ちゃんは圧倒的才能で全てをひれ伏していく。これが凄く痛快なんですよね。

 最近の漫画って主人公が【天才なだけ】ではなくて、何か【特別な能力がある】とバックボーンを説明して読者が付いて来れるようにしている作品が多いと思います。

 読者が付いてくれるには、正しい因果関係ではなくても、納得できる理由を説明することが大事。でも龍と苺には何故強いのかという理由を一切説明せずそれを全て

圧倒的な才能で片付けている。

苺ちゃんの魅力はそこにあると思います。

 それを表現するために、初期は徹底的に苺ちゃんを不気味なキャラクターと描いている。

 この作品の将棋やってる人は皆、圧倒的才能を見て尊敬ではなくて恐怖しているんですよね。登場人物に恐怖という感情を覚えさせる事で、圧倒的才能を説明する

 何十年も将棋を指し続ける人を1日で乗り越えていく。それが荒唐無稽に見える人もいたかもしれませんが、その不気味さが苺ちゃんというキャラクターの魅力を担保している。

 苺ちゃんという絶対的な柱がいるからこそ、それを中心にして物語が進んでいく。苺ちゃんという圧倒的才能を見て

  • 超える為に努力する者
  • 諦めに近い感情を抱く者
  • 圧倒的才能の不安定さを危惧する者

と捉え方は様々なのですが、上記の例の根底には恐怖という感情があり、それに対しての答えが皆違うからこそ、物語としての厚みが出ているのだと思います。

 

 一巻の感想を調べてみると初期の女子中学生が無双している所や男性棋士の男尊女卑の思想を見てジェンダー論と結びつける人がいたりしたけど、そうして読んでしまうと、龍と苺の魅力に気づきにくくなってしまうと感じます。

 【圧倒的才能を前にした場合人はどうなるのか】それを前提に置くことで、スムーズに理解しやすくなるのではないかと思います。

 

 勿論これ以外にもたくさんの魅力があると思いますので、龍と苺魅力はここだと思う人は是非コメントしていって下さい。